遊具が設置してある公園のことについて

遊具が設置してある公園のことについて伺いたいと思います。

遊具が設置してある公園については、これまで様々な市民の方から要望を含めていろいろな声を伺ってきましたので、今回質問することにしました。

参考までに私が市民の方々からいただいている声をご紹介すると、昨年12月議会の陳情と同様に、一の谷公園の遊具がずっと壊れたままで使えない、何とかしてほしいといった声を一番多く伺っていますが、このほかにも地域の住宅街にある小さな公園から多伎町にある手引ヶ丘公園のような大きな公園に至るまで、ほぼ同様の声を伺ってきました。

また、遊具が使用禁止になってから2~3年たっても全然修理されないがどうなっているのか、出雲市は子育てしやすい環境に力を入れているのではないのかといった声を市民の皆さんから言われたこともあります。

また、障がいのある子どもの保護者やそうした子どもたちに様々な支援をされている方からは、市内には県立浜山公園に幾つかインクルーシブ遊具があり、他地域に比べれば対応されているかもしれないが、まだまだ遊具の数は少なく、障がいのある子どもや保護者がどうしても遠慮してしまうため、できれば障がいの有無に限らず、また老若男女問わず、全ての人が楽しむことができるようなインクルーシブ公園を出雲市でも整備してほしいといった声があるほか、市内各所にある身近な公園にも、もっとインクルーシブ遊具を導入してほしいといった声があります。

参考までに、インクルーシブは包み込むような分けない、誰一人取り残さない、多様性という意味で、インクルーシブ公園については、障がいの有無や年齢、性別、国籍などを問わず全ての人が楽しく遊べることを目指した公園として、全ての子どもが歓迎され、地域の多様な人々が交流できる場となるための公園と定義されています。

なお、インクルーシブ公園は、体が不自由な方や車椅子のなどの方が一人でも公園で遊べるように配慮されており、傾斜のあるような場所ではなく、フラットな場所に整備されていて、公園に入るところからの動線も含めて、バリアフリーを意識されたつくりの公園で、インクルーシブ遊具のほか、芝生広場や多目的広場、コンクリート広場、グラウンドなどがあり、全ての人が楽しく遊ぶことができる公園を指します。

一方、インクルーシブ遊具については、先ほど県立浜山公園にも幾つかあることを伝えましたが、皆さんどのようなものかイメージがつかない方もおられるかと思いますので、説明したいと思います。

例えば、既存の公園によくあるブランコは、健常者しか遊べないような簡素なつくりになっていますが、インクルーシブ遊具のブランコには、チャイルドシートのようなつくりになっているものがあり、落ちてけがをしないような仕掛けになっていたり、車椅子利用者がブランコの隣まで行って、そのままブランコの隣に車椅子を置いたまま、ブランコで遊ぶことができるような配慮もされたりしております。

このほかにも、車椅子利用者が滑り台まで行けるような配慮がされた複合遊具もあるほか、目や耳などに障がいのある人たちにも楽しんでいただけるような遊具があったり、遊具の周辺はゴムチップが敷かれ、転んだり落ちたりしても大きなけがをしにくいよう工夫がされています。

今回、この1年余りにわたって公園について先進地へ視察にうかがったり勉強していく中で、物理的・心理的バリアなどの理由から、従来の公園では利用しづらいという人が一定数おられることが分かってきました。

例えば、車椅子利用者が通路幅や段差の問題により利用を断念、車椅子利用者に適した遊具がないこと、障がいのある子を育てる保護者は子どもが障がい者であるということを受け入れるのに時間がかかり、人の視線が気になり、外出を避ける傾向にあること、さらに周りに迷惑をかけてしまう心配などから、ほかの子どもが多くいる場を避けること、障がいのある親子は乳幼児期から孤立しやすいなどが見えてきました。

また、公園で遊べないことによる不利益として、障がいを理由に利用を断念した子どもの健康面、発達面、地域社会とのつながりが希薄になるおそれがあることや、反対に、障がいのない子どもや社会全体への影響として、障がいや多様性の理解や共生の社会づくりにもマイナスの影響が出ることも分かってきました。

以上、こうしたことを踏まえ伺っていきたいと思います。

1点目、日本の様々な地域でインクルーシブ公園が増えつつある現状や、時代の流れから考えても、出雲市だからこそインクルーシブ公園が必要ではないかという認識を持つように至りましたが、公園全体の整備には大きな予算を必要とするため、3月議会の福田市議さんへの一般質問の答弁で、インクルーシブ遊具の設置を検討すると述べられたように、まずはブランコなど、子どもたちに人気のあるインクルーシブ遊具の設置について、遊具の更新に合わせて幾つかの公園から早期に始めつつ、将来的には島根県初のインクルーシブ公園の整備を目指すべきだと考えますが、市としての所見を伺います。

2点目、1点目に関連をして、インクルーシブ公園が地域にあることでどのような利点があるのか、従来の公園との施工の違いや特徴、整備しようとした場合の予算を含めた課題などについても伺いたいと思います。

以上、2点について答弁をお願いいたします。

議  長(板垣成二君) 三代都市建設部長。

都市建設部長(三代正幸君) 登壇 それでは、南議員からの遊具が設置してある公園、出雲市におけるインクルーシブ公園の必要性、インクルーシブ遊具の設置、そして将来的なインクルーシブ公園整備についてのご質問にお答えをいたします。

先ほど議員からご説明もありましたように、まず、インクルーシブとは、包み込む、包括的なという意味であり、インクルーシブ遊具は障がいがある子どももない子どもも一緒になって遊ぶことができる遊具のことです。

具体的には、車椅子に座ったままでも遊ぶことができたり、体をしっかりと固定できるサポート装置がついている遊具などになります。

インクルーシブ公園は、一般的に平たんで柔らかい舗装の上にインクルーシブ遊具が設置されており、誰もが自分にあった方法で遊ぶことができる公園のことをいいます。

また、体を動かすだけでなく、感覚や刺激を伴う遊びなど、多様な遊びができる公園になります。

このような遊具、そして公園は、出雲新話2030に掲げております「出雲市で多様性を尊重し、誰一人取り残さず共に生きるまちの実現」にも貢献するものであると考えております。

また、現在策定中の次期出雲市都市計画マスタープランにおきましても、インクルーシブの概念を盛り込んでいきたいというふうに考えております。

全国的な普及などの状況でございますが、令和2年(2020)に日本で最初のインクルーシブ公園が東京都に整備されて以降、東京都を中心に増えてきております。さらに他府県においても広がりを見せているところでございます。

現在、本市が管理する公園におきましては、インクルーシブ遊具は設置をしておりませんが、議員がご紹介いただきましたとおり、県管理の浜山公園には、背もたれと安全バーが付いていて、体をしっかり固定できるブランコでありましたり、車椅子に座ったまま遊ぶことができる砂遊び遊具などが令和4年(2022)に設置をされております。

本市におけるインクルーシブ遊具の設置につきましては、今後、使用禁止となっている遊具の更新の際に、インクルーシブ遊具の設置が試行的にできないか検討していきたいと考えております。

一方、インクルーシブ公園の整備につきましては、利用者のニーズの十分な把握でありましたり、障がい者団体などの声を丁寧に聞いた上で検討する必要がございます。また、整備に相当な費用がかかるということもありまして、多くのプロセスと課題の解決が必要になるということでございます。

そのため、まずは、インクルーシブ公園の先進地の取組について情報収集するところから取り組んでいきたいと考えております。そして、将来的には、本市においてもインクルーシブ公園の整備ができるように目指していきたいと思います。

次に、インクルーシブ公園が地域にあることの利点、また、従来の公園との施工の違いや特徴。そして整備する場合の予算を含めた課題に関するご質問にお答えいたします。

利点としましては、インクルーシブ公園が地域にあることで、子どもは遊びを通してほかの子どもとの違いや障がいの特性に気づき、そして、お互いを知ることで交流が生まれます。

このようにほかの利用者との自然な関わりが生まれやすいインクルーシブ公園での交流によって、多様性を認め合う共生社会に近づく第一歩になると考えております。

従来の公園との施工の違いや特徴につきましては、障がいのある方や付添いの方が安全かつ容易に移動できるように、床面をゴムチップ等の柔らかい舗装で整備したり、段差をなくし、さらにスロープなどの物理的な環境を整える必要がございます。また、年齢や体力などに応じた遊びが選択できるように配慮する必要もあります。

整備の課題としましては、インクルーシブ遊具は、一般の遊具に比べ高額であり、また、床面の柔らかい舗装も必要となるなど、一般的な公園よりも整備費がかさむことが挙げられます。また、整備後の課題としましては、障がいの有る無しにかかわらず、利用者が互いに理解し、尊重し、一緒に楽しく遊べるような環境づくりが不可欠となりますので、インクルーシブ公園の意義や利用方法に関する啓発の活動にも併せて取り組む必要がございます。

今後、人口減少や少子高齢化が進み、公園の利用者も減ってくることが予測されることから、維持管理費も含めまして公園の在り方の検討が必要になってくると思われます。

このような将来の公園の在り方を考える中で、インクルーシブ公園整備についての検討も深めていきたいと思います。

以上、答弁といたします。

議  長(板垣成二君) 南議員。

2  番(南 浩二君) 答弁ありがとうございました。

インクルーシブ公園について、利点や特徴、課題などを伺いましたが、以前、インクルーシブデザイン遊具をつくっている企業が東京の豊洲公園でインクルーシブパーク体験会を開催し、様々な人に遊具を体験いただいた上でアンケートを取ったところ、ハンディキャップを持った友達と一緒に遊んだ経験のない子どもが77%ととても多かった一方で、公園が媒体となり、遊びを通じて今まで関わることのなかった子どもたちの交流が生まれることはお互いの成長にとってよいことだと考える人が97%もいることが分かったようです。

また、少し前に視察に伺った兵庫県明石市については、誰もが安心して暮らせる優しいまちづくりを進めており、その理念を今後の包括的指針として、全ての人が自分らしく生きられるインクルーシブなまちづくり条例という、いわゆるインクルーシブ条例を2022年に制定し、その上でインクルーシブ公園の整備など、市の施策にも反映させ、インクルーシブ社会の実現に向けて、条例と取組を両輪として進めておりましたので、参考までにお伝えします。

全ての人が楽しく遊べるインクルーシブ公園整備については、大きな予算が伴う以上なかなか難しい面もあるかもしれませんが、島根県初のインクルーシブ公園の整備に向けて、市長にはまずどこかのインクルーシブ公園をぜひともご視察いただきますようお願いをして、次の質問に移りたいと思います。