放課後児童クラブについて
2 番(南 浩二君) 登壇 議席番号2番、政雲クラブの南 浩二です。事前通告に従い1項目について質問いたします。
質問は、放課後児童クラブについて伺います。
まず、改めて放課後児童クラブについて説明しますと、保護者が就労などによって昼間家庭にいない小学生を対象にして学校稼業日の放課後と土曜日や春夏冬休み等の学校長期休業日の子供の生活を保障する制度とされています。
現在、出雲市には、市設置で公設民営の児童クラブが43施設、民設民営の児童クラブは7施設、合わせて50施設あります。そのうち公設児童クラブについては、地域の方々を中心とした地域運営委員会に運営を委託しておりますが、これまでに職員の不足とその確保、施設の整備などに課題を抱える施設は多くあることは分かっております。
そこで出雲市では、今年度各施設における児童クラブ職員の処遇改善や統一に向けて委託基準を改定し、職員の収入が増えるように児童クラブ業務委託料を大幅に増額措置されたところです。また、地域によっては児童クラブに入会できない待機児童が出ている施設もありますが、そうした課題に速やかに対応するため、市では地域の運営委員会とも相談をしながら順次施設の整備も進めており、今年度は荘原小児童クラブで増改築整備をする予定と伺っております。
厳しい財政状況の中でも待機児童を出さないようにするために努力をしている市の姿勢は評価をしますが、公設民設問わず現場の声を聞いてみると、様々な課題が見えてきました。そこで改めて14施設と少数でありますが、聞き取り調査を行いましたので、幾つかの現場の声をご紹介したいと思います。
まず、人材確保について。公設の施設では給与が上がることはありがたいが、平日は夕方だけの短時間勤務で収入も微々たるもののため、簡単に若い働き手が見つかるとは思えない。現状は子育てが終わった女性などしか働けない時間帯のため、どうしても職員の年齢層が高くなる。夏休みなどの長期休暇の職員確保は学校があるときの平日と働き方が変わるため、確保が難しい。実際に今もハローワークや地元コミセンの配布物媒体などを活用して求人募集を出しているが、一人も応募がない。短時間勤務のため、扶養の範囲内で働きたい人もいると、その調整も必要になる。そのため子供たちへの対応以外にも会計事務も大変といった声がありました。
また、児童クラブ職員の負担については、子供を預ける家庭の中には、児童クラブは子供を見るのは当然といったような認識の方もいるが、施設で働く職員が子供たちのために低賃金、人材不足の中でいかに苦労しつつ悩みながらやっているのか、子供たちは地域にとっても宝なので、恩に着せるつもりはないが、職員の気持ちを本当に理解してくれているのか。外国籍児童が在籍をしている施設ではコミュニケーションの問題に苦慮しているといった声もありました。
また、施設の整備については、体調が悪い子供がいる場合、静養室がないところでは、市からは保護者に迎えをお願いするか、学校の空き教室などを借りるように指導されているが、机上の空論であり思ったようにはいかない。静養室の整備をお願いしても、アコーディオンカーテン程度なら対応すると言われ、出雲市では待機児童対策に予算を優先的に配分するためか我々のような児童が少ない施設には施設改修をしてもらえない。さらには子育て世帯を取り巻く環境として現在はフルタイムで働く保護者が増えている中で、今後はさらなる定年延長も想定されることから、将来的に今のやり方で安定して運営できるのか不安。保護者のニーズに応えるために開所時間の延長にもできる限り対応するよう努力をしているが、時間延長はやむを得ないということは理解をしつつも、これでは、ますます子供が親とゆっくりした時間が取れなくなり、子育てにも影響が出ることを心配している。小さな子供を育てている親を雇用している企業は、必ず定時で終業させることや、短時間勤務を認めるなど、社会全体で子育てしやすい環境をもっと推進すべき。市長は我々の現実を本当に知っているのかといった声もありました。
一方、児童クラブの利用料について民設の施設では、現在の補助金を得ながら運営する制度上単年会計で内部留保ができないため、施設の維持・改修等にかかる費用をどのように工面してよいものか悩んでいる。保護者が負担する利用料についても、市から公設の利用料に合わせてほしいと言われたので合わせたが、そもそも民設が運営するものに利用料を合わせてほしいというのであれば、内部留保はできない以上は施設の維持・改修費などを将来負担してもらえるのかといった不安の声がありました。
こうした民設児童クラブの状況を踏まえて、他市で児童クラブを運営している社会福祉法人に話を伺ったところ、児童クラブは慈善事業では経営は成り立たない、安定して運営するためには経営は大事、将来的な人口減少や少子化を想定し、将来的な経営リスクも考慮しながら経営戦略を立てている、我が児童クラブでも行政から補助を頂きながら運営しているが、保護者の利用料金については、行政から何か言われることはない、むしろ利用料金設定の根拠を保護者に説明し納得してもらえば問題ない、内訳の中に施設整備費も含ませた利用料金設定にすれば経営も成り立つし、そのことも保護者に説明すればいいとのことでした。
以上が主な現場の声になりますが、職員確保以外にもたくさんの課題があることは理解できるかと思います。
参考までに国では、放課後児童クラブの待機児童の早期解消などを図るため、2014年に策定された放課後子ども総合プランを見直し、2018年に新・放課後子ども総合プランの推進を発表されています。この中に厚生労働省事業の放課後児童クラブと文部科学省事業の放課後子ども教室の一体化、または連携運営が掲げられており、両事業を新たに整備等する場合は、学校施設を徹底的に活用し、新たに開設する放課後児童クラブの約80%を小学校内で実施することを目指すといったことが書かれています。
以上、こうした現場の声や国の方向性を踏まえながら、以下5点について伺います。
1点目として、令和4年(2022)4月1日時点の児童クラブの申込者数に対しての未決定者数は54名とのことですが、現在の状況と今後5年間の推移について伺います。
2点目として、いきいきこどもプラン(第2期出雲市子ども・子育て支援事業計画)の中の放課後児童クラブ等の充実の中の一文に、放課後児童クラブ及び放課後子ども教室の関係部局が連携し、放課後児童対策を総合的に取り組みますとあります。国が発表した新・放課後子ども総合プランに基づいた放課後児童クラブと放課後子ども教室の一体化または連携について、出雲市ではどのように考えているのか伺います。また、今後、市では増え続ける児童クラブのニーズに対してどう進めていくのがよいと考えているのか、併せて伺います。
3点目として、保護者が負担をしている月額7,000円という利用料金設定について、その根拠を市担当部局に確認したところ、保護者が負担するに妥当な金額が7,000円で旧出雲市時代からそのまま引き継いでおり、7,000円の明確な根拠はないとのことでした。今後、児童クラブを安定的に運営していくためには、児童クラブ運営全体にかかる経費のことも考えつつ、子育て支援の視点も加味しながら、利用料金を設定し、保護者などから利用料金の根拠を質問された場合に説明できるようにする必要があるように考えますが、見解を伺います。
4点目として、民設の児童クラブに対して、利用料金の金額を公設とあまり差が出ないように市がお願いすることは妥当なのか、見解を伺います。
5点目として、いきいきこどもプランの中の確保方策の設定の考え方に示してあるとおり、児童クラブ受入れ可能人数を増やすために社会福祉法人等の運営への参入も見込んでいるのであれば、もう少し民間がチャレンジしやすいように支援体制を整える必要があると思います。補助金を得ながら運営する制度上、民設の児童クラブが予算を繰越しできず、施設の維持改修等対応できない課題に対して市としての見解を伺います。
以上、答弁をよろしくお願いいたします。
副 議 長(伊藤繁満君) 小村子ども未来部長。
子ども未来部長(小村信弘君) 登壇 それでは、南議員からいただきました放課後児童クラブについてのご質問にお答えいたします。5点ご質問いただきましたので、順次お答えいたします。
まず1点目、児童クラブ未決定者数の現状と今後5年間の推移についてでございます。
本年5月1日時点での児童クラブ入会者数は2,497人、年度当初4月1日に未決定となった54人につきましては、その後途中入会できた方はいないと承知しておるところでございます。なお、年度中途に空きが出れば、入会意向を確認するよう運営委員会にお願いをしているところでございます。
また、今後5年間の推移についてでございますが、第2期子ども・子育て支援事業計画最終年度の令和6年度(2024)には、入会希望者数が2,640人余り、未決定者はゼロ人になると推計をしています。それ以降の数値は持ち合わせておりませんが、小学校33校中10校程度において、今後児童数が増えると見込んでいることや、児童クラブへの入会を希望する割合が年々増加傾向にあるということから、入会希望者数も増えていくものと考えております。
2点目、いきいきこどもプランにおける放課後児童クラブ及び放課後子ども教室の関係部局の連携、放課後児童対策に総合的に取り組むとあるがという点、あるいは国のほうの新・放課後子ども総合プランにおける放課後児童クラブと放課後子ども教室の一体化または連携についてのご質問、これについて市がどう考えているかという点と、併せまして、増え続ける児童クラブのニーズに対してどう進めていくのかについて、併せてお答えいたします。
最初の放課後子ども教室の関係でございますが、放課後子ども教室は、放課後や土曜日などにおいて、小学校の余裕教室等を活用して子供たちの安全・安心な活動場所を確保し、地域と学校が連携・協働して学習や様々な体験・交流活動の機会を定期的・継続的に提供する事業でございます。
各地区で組織されました運営委員会等への委託によりまして事業を実施しております。現在、市内に17の教室が開設されております。このうち、放課後児童クラブと同一の活動場所などにおいて一体的に実施しておる放課後子ども教室としましては、さくら小学校区のジャンプ教室及び国富小学校区のほんそごスクールの2教室がございます。
また、活動場所は異なりますが、両事業の児童が交流できるよう連携している教室といたしましては、上津小学校区の上津っ子みちくさ教室をはじめ、5教室程度あるものと承知しております。
議員ご紹介のとおり、国の新・放課後子ども総合プランにおきましては、共働き家庭等の児童を含めた全ての児童が放課後に多様な体験・活動を行うことができるよう、全ての小学校区で放課後児童クラブと放課後子ども教室を一体的に、または連携して実施することが目標として掲げられておるところでございます。
市といたしましては、両事業の一体的な、または連携した実施に努めていただくよう、各地区の運営委員会などへお願いしているところでございまして、可能なところから実施できるよう、取り組んでいきたいと考えております。
一方、もう1点の増え続ける児童クラブのニーズへの対応としましては、市が設置する児童クラブにつきましては、小学校3年生以下の待機が生じるおそれのある校区について、年次的に整備を進めております。昨年度の湖陵と灘分に続きまして、今年度は先ほどご紹介にございましたように、荘原小児童クラブの増築工事を行い、定員増を図る計画でございます。また、今市及び大津小学校の校舎や体育館の建て替えや、あるいは平田4地区統合小学校の整備など、こうした小学校整備に合わせて当該校区の児童クラブの整備を行う際にも児童数やクラブの利用率を基に必要な規模を確保できるよう計画的な整備を進めているところでございます。
また、あわせまして、社会福祉法人などの民間事業者に対し、待機が生じるおそれのある校区での児童クラブ開設を働きかけるとともに、保育所での小学生受入れ事業の取組みを促しているところでございます。
3点目、児童クラブを安定的に運営していくための利用料金の根拠の説明をというご質問でございました。
本市の児童クラブにつきましては、通年利用、これを基本としております。保護者負担金額は、ご紹介にありましたように一律月7,000円としておるところでございます。これは、年間にかかる基本的な運営経費、中身としましては放課後児童支援員などの人件費ですとか光熱水費、クラブ内での子供の活動経費など、こういったものでありますが、こうした運営経費のうち、おおむね2分の1を保護者負担とするという国の定めていることにのっとって実施しているところということで7,000円ということになっております。
終日開設となります夏休みや土曜日利用の有無によって利用料金に段階をつけている自治体があるということは承知しておりますが、本市では通年利用を基本とする考え方から、現段階で保護者負担金の改定は検討していないというところでございます。
続いて、4点目の民設の児童クラブの利用料金の妥当性の関係と、5番、最後の予算を繰越しできず、施設の維持改修等対応できない課題への見解というところでございました。併せて、お答えいたします。
平成29年度(2017)に社会福祉法人等が設置いたします児童クラブに対して、施設整備や運営費を助成する制度を開始いたしました。これによりまして、現在までに七つの法人、ご紹介にありましたように七つの法人に児童クラブを開設していただいているというところでございます。
当初から、同じ小学校区内での入会調整が容易にできるように、公設と法人の受入れ基準をできるだけ同じにするように求めていたというところでございまして、保護者負担金についても、公設クラブと同額を基本に各法人で設定していただいております。現状では、全ての法人が現在は月額7,000円というところでございます。法人におきまして保護者負担金の改定をお考えがあるということである場合につきましては、利用者への十分な説明を行った上で実施されることについては、制度上は問題ないものというふうに考えております。
また、運営費に対する補助金につきましては、基本的に単年度の不足額を補塡する性格であるということから、予算の繰越しは生じないものというふうに考えております。また一方で、先ほどいろいろとお話ございましたが、それぞれの児童クラブを今後も安定的に運営していただくためには、施設の維持修繕に備えた積立金の必要性など、そういった実態、そういったところも市としても把握が必要かと思っておりますので、実際に運営されております法人に実情を伺った上で今後検討してまいりたいと考えております。
以上、答弁といたします。
副 議 長(伊藤繁満君) 南議員。
2 番(南 浩二君) はい、ありがとうございました。今後も10校程度の小学校で増加が予想されるということだったと思うんですけれども、そうすると、ますますそのニーズに応えるためにも職員の確保のことも課題になっていくのかなというふうに思ってまして、職員確保について再質問したいと思います。
今回、公設、民設問わず様々な児童クラブの声を伺ってみて、職員確保が喫緊の課題だというふうに強く感じました。現況の就業環境や雇用形態の中で安定的に労働力を今後も確保していくことは、正直非常にハードルが高いのかなというふうに私は感じているんですけれども、市ではこのあたりの課題に対してどのように対処しようと考えておられるのか、教えていただけないでしょうか。
また、職員確保については、人材派遣会社を活用する方法もあったと思うんですけれども、できればその辺りの現状と課題もご紹介いただきながら、併せて答弁お願いできないでしょうか。
以上、お願いいたします。
副 議 長(伊藤繁満君) 小村子ども未来部長。
子ども未来部長(小村信弘君) 児童クラブの指導員の人員確保ということでご質問いただきました。
実際に、ご紹介もありましたように、児童クラブでの預かる時間帯というのが平日ですと午後の学校終業後、それから夏休み等の長期休業中においては1日というところで、なかなか働くにあたって難しいというところがある中で、そういった意欲を持ってクラブのほうに勤めていただいている多くの職員の方々に厚くお礼を申しあげたいと思いますが、現実なかなか職員確保が難しいという実態というのは、いろいろとお伺いをしているところでございます。そうした中で、いわゆる賃金面においては、いろいろ処遇改善等も進めてきてはおりますけども、現実面その働く時間帯とか、家庭環境等もあって、なかなか勤めづらい、児童クラブに勤めにくいというふうな実態もあろうかというところは思っております。先ほどご紹介もありましたように、人材派遣会社とか、そういったところもうまく活用しながら市としてもそういったところの何らかの職員確保の方法についても併せて検討しながら紹介できる場があれば紹介していくような形で今後確保に努めていきたいというふうに考えております。
以上です。
副 議 長(伊藤繁満君) 南議員。
2 番(南 浩二君) ありがとうございました。非常に難しい課題だと思うんですけれども、どのような手法で職員を確保していくのか、様々な視点から今後も引き続き対策を講じていただきますようお願いしたいと思います。
今回、現場で子供たちのために頑張っておられる児童クラブの方や市の担当者からいろいろお話を伺う中で、子育ての原点は家庭にあり、私も小さな子供を持つ一人の親として日々過ぎていく時間の中で少しでも子供と一緒に過ごす時間をつくる、そんな家庭教育を大事にしていかないといけないというふうに改めて感じました。そして、そうすることは現場の方々の負担を軽減することにもつながる側面もあるのかなというふうにも同時に感じました。
児童クラブの申込みの際に配られる資料の一文に、児童が健やかに育つために児童にとって最もよいことは、保護者と過ごすことだと考える、仕事が終わったらすぐに迎えにきて仕事が休みの日は児童クラブを休んで一緒に過ごすようにしてほしいとあります。とても大事なことが書かれているんですけれども、この考え方がもっと社会全体に共有されて、保護者の方々が子育てしやすい環境につながっていくとよいなというふうにも思いましたし、この考え方が文章だけではなくて集まりの場はもとより、新1年生の保護者には特に言葉で伝えることも必要なのかなというふうに私は感じました。
最後に、今回お伝えをした現場の声に対しての市長の率直なご感想をお聞かせ願いたいと思いますが、いかがでしょうか。お願いします。
副 議 長(伊藤繁満君) 飯塚市長。
市 長(飯塚俊之君) 様々なところでヒアリングをされて、いろんなご意見もいただいたところであります。ここでありますように、また共働き家庭の児童を含めた全ての児童がしっかりと放課後に多様な体験・活動ができるようにしていきたいというふうに思っております。先ほどありますように処遇改善をしていきながらも、まだまだそのマッチングといいますか、就労していただく環境を整えてかなきゃいけないというふうにも思ったところでありますし、また民設児童クラブ、これまでも補助制度の見直し等々も行ってまいりました。補助対象者また対象経費、行ってきたとこでございますので、最後のほうでも申しあげましたけども、そのような今の現状を踏まえて改善する、また運営されている法人等の実情を伺って運営される側、また、安心して預けられるようにすること、また、子供たちが生き生きと育つ環境をつくってまいりたいというふうに思っております。
副 議 長(伊藤繁満君) 南議員。
2 番(南 浩二君) はい、ありがとうございました。各児童クラブが抱えている課題を全て解決することは困難を極めることだということは私も重々承知しているんですけども、課題が一つでも二つでも解決をして、市政が前にすることを願っています。
以上で、全ての質問を終えたいと思います。
副 議 長(伊藤繁満君) 以上で、2番、南 浩二議員の質問は終了いたしました。

