地方譲与税について
それでは、次の質問に移りたいと思います。
一般的に予算というと、すぐ何にお金を使うのかという歳出予算を浮かべるわけですが、今回は市民にとっても馴染みのない歳入予算について質問したいと思います。
歳入予算には、よく耳にする市税、地方交付税、国庫支出金、県補助金などがありますが、今回はその中の地方譲与税について、3点質問します。
1、地方譲与税の種類とその仕組みを説明してください。
2、その中で出雲市が譲与を受けている税について、それぞれ国からの配分方法とその譲与税額相当は、一般財源化しているのか、お答えください。
3、出雲空港が出雲市に存在することから譲与される航空機燃料譲与税について、課税の目的及び平成28年(2016)から令和2年度(2020)までの歳入実績を決算ベースでお答えください。
以上、ご答弁をお願いいたします。
安井財政部長
それでは、ただいま南議員からありました地方譲与税に関するご質問にお答えをいたします。
最初に、地方譲与税の種類や仕組みについてお答えをいたします。
地方譲与税とは、本来、県や市町村など地方公共団体に属すべき税源を、便宜上一旦国が国税として徴収し、その一部または全部を地方公共団体に対して譲与しているものであります。
この理由は、納税義務者の納税手続上の便宜を図るため、また、特定の地域のみが有利とならないよう、地域的偏在性の是正を目的として、地方公共団体間の合理的な税源配分や財源調整を図る必要があるためであります。
現行制度としては、7種類の地方譲与税があり、そのうち、本市に関わる地方譲与税は、地方揮発油譲与税、自動車重量譲与税、森林環境譲与税及び航空機燃料譲与税の4種類であります。
次に、地方譲与税の配分方法及び使途に制限のない一般財的なものかどうかというお尋ねについてですが、本市に関わります4種類の地方譲与税につきましては、譲与のもととなる税目の課税の基準・税率及び国から市町村への譲与基準等についてお答えをいたします。
まず、地方揮発油譲与税については、譲与の原資は地方揮発油税であり、揮発油、これは主にガソリンのことでありますが、その製造者や輸入者に対し、税率1リットルあたり5.2円が課されております。その収入額全額が地方公共団体へ譲与されることとなっております。
市町村に対しましては、それぞれが有している道路の延長及び面積の割合で案分した金額が譲与されておりまして、令和2年度(2020)の本市への譲与税額は約2億1,300万円であります。
先ほど申しあげました地方譲与税の仕組みについて、この地方揮発油譲与税の例により少し具体的に説明をさせていただきます。
揮発油に関する税としては、この地方揮発油税のほかに、1リットルあたり48.6円が課される国の揮発油税があり、あわせて1リットルあたり53.8円が課税されております。
本来、国と各地方公共団体へそれぞれ分割して納めることとなる税金を地方譲与税制度により国が一括徴収し、地方公共団体に譲与税として譲与することにより納税義務者の便宜が図られております。
また、仮に、納税義務者である揮発油の製造者・輸入者が存在する特定の地域のみで税金が徴収されることとなれば、ガソリンの使用者は全国にいるにもかかわらず、特定の地域のみに税収が入るという不合理な状態となりますが、地方譲与税制度により、その是正が図られているところであります。
地方譲与税制度にはこうした効果があると考えております。
次に、自動車重量譲与税については、譲与の原資は自動車重量税であり、自動車の新規登録や車検を受ける人に対し、車両の種類や重量に応じた税額が課されております。
その収入額の一部が地方公共団体に譲与されることとなっております。
市町村に対しては、地方揮発油譲与税と同様に、それぞれが有している道路の延長及び面積の割合で案分した金額が譲与されており、令和2年度(2020)の本市への譲与税額は約6億1,970万円であります。
なお、地方揮発油譲与税と自動車重量譲与税については、その使途に条件や制限が付されていないため、本市が自由に使える貴重な一般財源として様々な事業の財源となっております。
次に、令和元年度(2019)に創設された森林環境譲与税については、譲与の原資は森林環境税であり、国内に住所を有する個人に対し令和6年度(2024)から1人あたり年額1,000円が課される予定となっております。
その収入額全額が地方公共団体に譲与されることとなっております。
市町村に対しては、個人や法人等が所有する私有林のうち、人の手により植栽・育成されている人工林の面積、林業就業者数及び人口に基づき案分した金額が譲与されております。
令和2年度(2020)の本市への譲与税額は約5,280万円であり、課税が始まる令和6年度(2024)には約8,380万円となる見込みであります。
令和6年度(2024)からの森林環境税の課税前に税源のない中で譲与されるという特例的な取扱いとなっていることから、譲与税額については、令和元年度(2019)は令和6年度(2024)の3分の1、令和2年度(2020)と令和3年度(2021)は3分の2、令和4年度(2022)と令和5年度(2023)は6分の5と、徐々に増額して譲与されることとなっております。
なお、森林環境譲与税については、使途の指定がございまして、間伐や人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に関する費用に充てるものとされております。
最後に、航空機燃料譲与税について、その課税目的と平成28年度(2016)から令和2年度(2020)までの5年間の決算ベースの歳入額を含めて少し詳しくご説明いたします。
航空機燃料譲与税については、譲与の原資は航空機燃料税であります。航空機燃料税の課税目的は、航空機の騒音により生ずる障がいの防止や空港及びその周辺の整備などの空港対策に関する財源を確保することであり、航空機の所有者または使用者に対し、税率航空機燃料1リットルあたり26円が課税されることとなっております。その収入額の一部が地方公共団体へ譲与されております。
ただし、平成23年度(2011)から令和2年度(2019)の間は、航空会社が国際競争力を強化するための取組みを集中的に実施できるように、航空機燃料1リットルあたり18円とする軽減措置がとられております。
また、令和3年度(2021)は、航空会社が新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、厳しい経営状況にあることから、当年度に限り、航空機燃料1リットルあたり9円とする、さらなる軽減措置が図られているところであります。
空港関係市町村に対しては、航空機の着陸料収入額及び騒音が特に著しい区域内の世帯数の割合で案分した金額が譲与されております。
本市の過去5年間の収入金額は、平成28年度(2016)約2億9,130万円、平成29年度(2017)約2億8,430万円、平成30年度(2018)約2億8,250万円、令和元年度(2019)約2億8,770万円、令和2年度(2020)約5,160万円となっております。
平成28年度(2016)から令和元年度(2019)までは、譲与の原資となる航空機燃料税の収入額の増減や、案分の対象となる他の空港関係市町村の着陸料収入額の動向などによりまして若干の増減はあるものの、ほぼ同額で推移してきたところでありますが、令和2年度(2020)は、新型コロナウイルス感染症の影響による航空需要の減少に伴い、大幅な減額となっております。
本市の航空機燃料譲与税の使途については、出雲空港周辺地域における農業集落排水事業などの下水道整備や農業用用排水路整備、圃場整備及び周辺道路整備などの事業費、またこれらの事業を実施するために借り入れた市債の償還費の財源として活用しております。
平成28年度(2016)から令和2年度(2019)までの5年間の関係事業費・償還費は約12億3,200万円であり、これに対する譲与税額は約11億9,700万円となっており、航空機燃料譲与税全額を充当して関係事業等を実施してきたところであります。
今後も空港周辺の騒音対策や環境整備を実施するとともに、空港を有する本市の優位性を十分に生かしながら、産業振興や観光振興などを進め、市政の発展につなげていきたいと考えております。
以上、答弁といたします。
南浩二
ありがとうございました。市長に再質問したいと思います。
さきの市長の施政方針では、出雲空港の利便性の拡大など、機能強化について言及されました。
また、それを受け、県への重点要望を今年も市長を先頭に去る7月28日に実施されましたが、その中の出雲空港に対する要望の中に周辺住民が航空機による不安を抱かないよう、安心安全な生活環境を整備するとともに、確実な運航環境を徹底するよう航空会社に働きかけること、出雲空港の運用時間、運航計画の変更については、今後も周辺住民に丁寧な対応と責任を持って取り組むこととあります。
先ほどの部長の答弁にもあったように、航空機燃料譲与税の目的の中に、周辺環境対策が挙げられており、この重点要望の言い方は空港を抱える出雲市の姿勢として少し主体性が足りないのではないかと思いますが、市長の率直な感想を伺います。
飯塚市長
空港は出雲市に有しておりますけども、県立空港でございますので、県と一緒になって騒音対策、また我々は周辺の環境整備等々にし っかりと取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
南浩二
ありがとうございました。
以上で全ての質問を終わらせていただきます。

